今定例会は、国の新政権による予算編成作業が続く中での定例会となりましたが、予算編成に取組む国の理念が明確でなく、先行き不透明な状況で、地方全体に大きな不安と不信感が広がっています。
内政・外交とも混迷が深まるばかりで、今になって慌てていますが、国家観も政策の優先順位も全くなく、後先を考えずに耳当たりの良い公約をばらまいた結果、自らが招いたものです。
しかし、国政だけでなく地方への影響が大きいとなると、傍観しているわけにはまいりません。
現実に、子供手当や高校の無償化、道路関係諸税の暫定税率廃止など、国策として国が持つべき負担を地方に転嫁するというあるまじき検討がなされていると聞いています。
都議会でも、高校の無償化に伴う私立高校等の授業料の軽減策に係る費用を地方に転嫁しないことや、地方法人税特別税等の即時撤廃を求める意見書案が民主党の反対により調整できませんでした。
「地方分権」を標榜し、都民の生活を第一に考えるならば、国に言うべきことは党派を超えて言うべきではないでしょうか。
我が党は、地方財政負担を転嫁させようとする国の動きに対しては、断固反対です。
昨年秋以降の極めて厳しい経済状況で一刻も早い景気回復が都民・国民の願いです。
しかしながら、新政権は前政権の一次補正予算を二次補正予算に付け替え、執行を遅らせるだけという無為無策の景気対策により、今や二番底も懸念されています。
都議会自民党は先月、知事に対して年末に向けて厳しさの増す中小企業の経済環境と雇用不安への緊急対応を要望しましたが、都は本定例会に雇用創出事業の追加等を盛り込んだ補正予算案を提出しました。
これらの緊急対策の速やかな実行を求めます。
また、我が党の代表質問で、多摩地域の小児医療について、適切な役割分担としっかりとしたネットワークづくりを求めました。
産婦人科医師の不足など、限られた医療資源の中で、最適な体制確保を目指すのは当然です。
共産党は相変わらず3病院の存続のみを主張するだけで、現実を直視しようとしません。
一方、民主党は再編を認める立場にかわったようですが、願わくば都議選前に都民の前で堂々と主張すべきであったと申し上げます。
本定例会では、都は小児医療・周産期医療体制など地域医療の課題に向けた東京都地域医療再生基金条例案を上程していますが、多摩地域の小児医療体制の確保に万全を尽くされるよう強く求めました。
都議会自民党は本年9月7日、少子・高齢化政策推進本部を立ち上げ、子供を産み育てやすい環境を総合的に整備し、少子化に歯止めをかけるとともに、高齢者が活き活きと安心して生活できる社会を創るため、議論を重ねてきました。
今月9日には、「中間のまとめ」を石原知事にお渡ししました。代表質問においても、認証保育所の定員拡大や学童クラブの時間延長、特別養護老人ホームへの支援、高齢者の就業支援策などの提言を行いました。
少子化対策は、民主党の子ども手当のように、バラマキ給付だけでは決して達成できるものではありません。総合的視点で多様な施策を重ね合わせて実施する必要があります。
民主党の施策は少子化対策というよりも、来年夏の参議院選挙対策だと言わざるを得ません。
最後に、築地市場の移転問題についてですが、民主党と共産党は、相変わらず現在地での再整備を繰り返していますが、再整備を可能とする具体的な根拠を示そうとしませんでした。市場内の大多数の業者が懸念しているように、いたずらに移転を長引かせると、現在でさえ競争の厳しい市場環境が一層悪化し、じり貧状態に陥ることは明白です。
にもかかわらず、民主党の一部議員は築地を観光の側面のみ強調して、移転反対を叫んでいます。
まさに、市場の機能とは何たるものか理解できない本末転倒の議論です。首都圏をはじめ全国に食品の提供基地となる市場を、今後50年後も見据えて、安全・安心な衛生管理、環境や円滑な物流にも配慮した、併せて、現在の築地を上回るような千客万来の新市場を整備し、早期に開場すべきです。
早期移転の要望に訪れた市場業者の「我々の願いは一刻も早く、我々の体力があるうちに移転し、理想に近い設備の中でやらせていただきたい。いたずらに政争の具にしないでください。」と切実に訴えられました。
私の経済港湾委員会でも、築地市場の豊洲移転をめぐって「築地市場関連6団体」、「豊洲新市場予定地の土壌汚染対策工事に関する専門家会議」、「豊洲新市場予定地の土壌汚染工事に関する技術者会議」から、築地の窮状を早期に改善すべく、来年早々に参考人招致を行うことを理事会で決定しました。
各種団体からいただいている要望には、来年度予算でしっかりと応えてまいります。景気回復、子どもも大人もお年寄りも安心して都民が暮らせる東京を創るために、政策を重層的に積み上げて、引き続き全力で頑張ります。
今年もあますところ2週間あまりとなりました。皆様から日々いただきましたご支援に感謝申し上げますと共に、平成22年が皆様にとりましてよい年となりますようご祈念申し上げます。
東京都議会自民党幹事長代行
鈴木あきまさ











