今回、補正予算に提案されている2つの基金事業について伺います。
都は、すでに国に先駆け、緊急雇用対策をまとめ、公的雇用を創出するため都が直接実施する事業のほか、21年度には区市町村への補助金による事業を予定しています。
こうしたなか、日本の国内総生産は、第一次石油危機以来の35年ぶりの大幅なマイナスを記録し、さらなる雇用情勢の悪化が懸念されます。
ここまで経済状況が厳しくなると、企業自らの努力に頼るだけでは雇用を守ることはできません。企業が雇用を維持・創出できるようにする必要があり、そのため行政が牽引して行なう雇用創出事業の実施は、一刻の猶予もありません。
今般、国では、「ふるさと雇用再生特別基金事業」と「緊急雇用創出事業」の3年間分の事業として4000億円の予算を20年度第二次補正予算として提案し、成立したところです。これを受け、都においても、国からの交付金135億円を受け入れて基金を造成する20年度補正予算を策定しました。
質問1
そこで、まず、この2つの基金で実施する事業の目的と内容について伺う。
答弁1【日請 事業推進担当部長】
この2つの事業は、悪化する雇用情勢に対応するため、緊急に雇用を創出するとともに、さらに安定雇用につなげていくために、国の交付金を活用して都が基金を造成し、この基金から経費を繰り出して、今後おおむね3年間にわたり、都および各区市町村において実施していくもの。
「緊急」は、離職を余儀なくされた方々に対する、臨時的・一時的な雇用機会の創出を目的としており、事業に占める人件費比率が7割以上、雇用者に占める失業者の割合がおおむね75%以上、雇用・就業期間は6ヶ月未満であることなどが、実施要件として定められている。
「ふるさと」は、失業者の安定的雇用機会を創出することを目的とし、その実施要件は、新規に雇用する失業者の人件費割合が5割以上、雇用期間は原則1年以上となっている。
質問2
この両事業の予算は、全国で4000億円、このうち都に交付されるのは、135億円とされています。
この算出の考え方と内訳はどうなっているのか伺う。
答弁2【日請 事業推進担当部長】
「緊急」の予算は、全国で1500億円であり、まず、各都道府県に一律10億円を配分したうえで、製造業の非正規労働者や有効求職者数が多い都道府県に配分を加算するなど結果、都の配分額は、77億3千万円となっている。
「ふるさと」は、全国で2,500億円の予算であり、まず、各都道府県に一律30億円を配分するほか、雇用状況の厳しい地方に厚く配分するため、有効求人倍率が低い都道府県に配分を加算し、その結果、都の配分額は、57億6千万円となっている。
質問3
雇用状況の厳しさに応じて配分されているとのことですが、先ごろ発表された東京労働局の「一般職業紹介状況」によれば、都の雇用状況も、非常に厳しいものがあります。この基金を有効に活用して、雇用創出効果の高い事業を実施していただきたいと思います。
また、この事業は、都と各区市町村が実施するものであり、各区市町村の実情に応じた多様な事業が実施できるよう、柔軟に対応すべきと考えます。
都はわが党の代表質問に答え、福祉や環境、産業振興といった多様な分野での活用を考えるという答弁をされました。
具体的にはどのような事業を想定されているのか伺う。
答弁3【日請 事業推進担当部長】
国は、介護・福祉分野、産業振興分野、農林漁業分野などの10の分野と具体的な事例を示している。
その事例としては、例えば、地域ぐるみでの間伐及び間伐材等の利用を促進するとともに、その資源をエネルギー等に有効活用する事業
低炭素都市クリーンジョブ創出事業として、エコハウス普及やエコツアーを実施する事業などが挙げられている。
現在、このような事例を参考に、都及び区市町村において、事業計画を策定中
質問4
この事業は、135億円という予算で行うわけですが、最大限の雇用効果
を生み出すとともに、地域の振興さらには産業振興にもつながるような大き
な波及効果を持つ事業としていただきたいと思います。
また、事業の実施にあたっては、国・都・区市町村がそれぞれの垣根を越
えて一致協力して取り組むことが不可欠であると考えます。
最後に、基金事業の活用を含め、雇用対策に取り組む局長の決意を伺い、私の質問を終わります。
答弁4【佐藤 産業労働局長】
世界的な金融・経済危機の影響を受け、わが国の雇用情勢は、悪化に歯止めがかからない状況
労働相談情報センターに寄せられる相談も、解雇や採用内定取消し、派遣労働者の雇止めなど、深刻な内容の相談が増大しており、こうした状況に対応するため、この3月にも、特別相談会を実施する。
雇用の場を確保するため、すでに、都独自の雇用創出事業を実施しており、さらに今般、国の交付金を活用して基金を造成し、雇用創出事業を実施することとした。
今後、これら基金事業に加えて、既存事業や、来年度新たに実施を予定している事業をフル活用し、都庁各局はもとより、国や区市町村とも十分に連携して、最大限の効果をあげていくことにより、現下の雇用情勢における様々な課題に全力で取り組んでいく。











